発達障害はなかま!  (実践理念編)

発達障害はなかま!(実践理念編)

 

発達障害とは?

もう大分浸透してきているはずです。

・自閉症

・注意欠陥多動性障害

・学習障害 など。

原因は、もちろんしつけではありません。脳の機能の偏りです。

気質(性格)と似ていますが、気質よりも本能に近いと考えています。

右利き、左利き。

運動や勉強、音楽が得意、苦手。

社交性がある、ない。

よくしゃべる、おとなしい。

好奇心旺盛、奥手。

などと同列な、脳の機能の偏りです。

脳の機能の偏りですので、

障害??個性じゃないの?

と考えてしまいがちです。考えたいだけかもしれません。

 

さて、対照として、一般的な身体障害者のイメージを並べます。

手足が不自由。

目が見えない。耳が聞こえない。

困ってるなあ、とみな分かる。

手助けしてあげないと、とみな思う。

この気持ちはなぜ大人が普通に持てるのでしょうか?

戦後、身体障害者福祉法のもと、社会が身体障害者を支援しようという意識を決めた。

それに沿った学校教育が行われた。

ことが一番大きな理由と思います。もちろん、本能的に困っている人を手助けしたい、という気持ちの存在もあるでしょうけれど一番ではないと思います。

 

それに対し、

発達障害ってどうなのでしょうか?

本当に障害なの?良く分からないなあ。

障害ってたいへん。何か巻き込まれると困るから、近づかないようにしよう。

障害だからたいへんそう。でも個性みたいなものだから、距離を保っておこう。

障害だからうまくいかないのは仕方ないな。

今の感覚はこのくらいでしょうか?

困っていそうだから手助けしないと、と思える方は少ないでしょう(親や関係者は除いて)。尊敬に価します。

 

発達障害が広く認知されて10~20年でしょうか?

今の大人世代は発達障害に慣れていません。

まだ、身体障害者に手助けしよう、と同じような気持ちはあまり発生してきません。

発達障害が増えていると言われています。以前よりは確実に増えています。グレーゾーンを含めて20%と言われます。

身体障害者より多そうです。

 

どうしたらよいのでしょうか?

 

このままでもいいのでしょうか?

 

私はそうは思わないんです。発達障害はなかま、と思いたいんです。なぜなら、発達障害者のこころの美しさをとっても感じてしまうからです。

 

.大人の意識を変える

発達障害者は、その人自身が困っている。

ここをまず分かる必要があります。

周りに迷惑がかかる、という意識の方がまだ強いでしょう。

そのためには、相手の身になって考える、の実践です。

相手が何を考えているかをうかがう、ではありません。

 

口で言うのは簡単ですが、実践は難しいです。

自分の領域に相手を入れる、からです。でも、少し実践しましょう。

 

個人レベルでの実践は難しい、とすると。。。

 社会基準を変える

につながります。

 

.社会基準を変える

発達障害者支援法はあります。

就労支援や専門家が個人を支援する、という社会支援はありますが、限定的です。

もっと広く、発達障害者は特別でない、という意識付け(バリアフリー)が必要です。

街中に発達障害者支援のための看板、施設、器具などをふんだんに作れば、慣れてきます。

 

発達障害者自身が疎外感を感じないようになる程度に社会が変わる必要があります。

発達障害者の技能オリンピックなどがあってもよいと思います。

というより、天才=発達障害でしたね。

発達障害者のための社会づくりはトータルで言えばプラスに働くと思います。

 

社会基準が変わってくればどうなるでしょう?

身体障害者同様、教育・理念が変わってきます。

小学校、中学校の義務教育で発達障害とはどういうものか、と教えていくことが必要です。

 

.教育・理念を変える

現状は、発達障害=特別、でしょう。

発達障害≠特別、となれば発達障害のことを実際に即してみなで話し合うことができます。

そして、何と言っても『こども』なんです。

 

『こども』の可塑性はものすごいんです。

『こども』の本来持つ思いやりってすごいんです。

『大人』以上に力を発揮します。

 

基本がこどもに根付けば、大人は教わりましょう。

大人の謙虚な姿勢が必要です。

大人は変われなくても、受け入れる必要があります。

 

.こどもが変える

大人は社会を作り替えることはできます。

大人の根本を作り替えることはできません。

こどもは未来を作り替えることができます。

こどもは根本を保ち、輝かせることができます。

大人よりこどもの方が、明らかに優れています。

 

.大人が支える

とはいってもこどもはノウハウを知りません。

どうすれば発達障害児がうまく伸びるか。

うまく気持ちを言えるか。

うまく相手に合わせることができるのか。

ここはちゃんとした専門家が支える必要があります。

『こども個々の将来を見据える』

『こどもたち全体を見据える』

『一貫した姿勢がある』

おとなが必要です。おとなの自分のことは二の次です。

 

発達障害はなかま!を実践すると社会が変わってくると思います。少なくとも島田、少なくとも静岡県、少なくとも日本。

私自身の個々の実践だけでは足りません。皆様の実践が必要です。

そして社会に提案していくことは、限りなく必要と思っております。(R2年2月13日)

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