☆ 電話等診療についての率直なところ ☆

 電話等診療は小児科に関して言えば、本来望ましくない診療形態と考えています。スマホ等で患者さんの様子を見ることはできますが、画像だけでしかありません。日常診察で見ているのは、見て、聴いて、触って、そして連続した動きや目つき、表情、空気感から感じる本当のこどものこころとからだです。そして、親子が一緒にいることでみえる本当の親子のこころとからだです。

 以前から、当院はくすりのみの診療は行っていません。診察で問題ないことが想定されても診察をすること、こどもと親が一緒にくること、そしてくすりをそのまま継続するか、止めるか、あるいは追加するかの判断をその都度することが医療と考えているからです。

 今後新型コロナウイルスの動向により当院でも電話診療等を行うケースもあるとは思いますが、例外的な場合と考えて頂きたいです。ですので慢性疾患でも基本的に電話診療等でなく、対面診療とさせていただきます。

 ただ、毎月来ていただくのはステイホームの時節柄どうかと考えておりますので、安定している患者さんについては現在2か月分の処方を行い、2カ月ごとに対面診察を行う、方針としています。
 必要と考える場合は1〜4週間後の再診を指示すると思います。

 感染対策は、必要なことを行っています。やり過ぎでもなく、やらなさ過ぎでもないところを模索し随時変更しております。慢性疾患で受診の方が安全なような方策を取りながら診療を続けていきます。

 平常時に大事にしてきたものを大事にすることが必要です。

 不安や便利さから電話診療に傾いていくことは、患者家族と医療機関の相互作用である医療を台無しにしていく作業と思います。

 ステイホームで対面での人との関わりが希薄になること、そして人との関わり自体が不安になることは止むをえません。しかしこどものしあわせ、将来に繋げるために、からだとこころを見る、そして見られることのできる医療機関だけは、不要不急の例外として存在するべきと考えます。

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