☆5〜11歳新型コロナワクチン
  アンケート結果(R4/2/12)☆

短期間ですが102の回答を頂き有難うございました。自由記載アンケートも多く頂き有難うございました。結果と考察を示します。

 注射が嫌、が4割と最大値、接種するつもりが1割でした。年齢によるものが大きいと思います。注射が嫌!を上回るメリットがあるかは、2回接種することを考えると何ともいえません。

 

 自由記載アンケートではワクチンに対する不安を感じる方がかなり多かったです。家族やご本人の基礎疾患、新型コロナ感染合併症を考えて接種しようというご意見もありましたが少数でした。

 

 私自身が接種に否定的ではないスタンスであるのは、私自身が医療者であり、様々な合併症の程度等を医学医療的に実感しているからだと思います。私自身が医療者でなかったらなら、おそらく、よくわからないワクチンなんて接種しないに決まっている、と言っているはず。

 ワクチンは世界中で10億回単位で接種されており、短期的な副反応に関してはだいぶ見えてきていると思います。長期的なものに関してはまだ分からないが、ワクチンの性質的には安全性は高いだろう、ということです。新型コロナの重症感から海外では接種を勧めているところもあると思いますが、結局は社会をもとに戻すため、に必死になっているのではないでしょうか。その意味では意味はない、と今のところ私自身は結論しています。

 12歳以上でも将来的な未知の副反応が同様にあるのに接種は8割以上であることを考えると、511歳でワクチン不安を12歳以上より重視することは、みな成長期であること、を重視しているのでしょう。免疫学的な発達の見地からすれば、ワクチンの過剰反応は思春期に多いと思います。ただ、長期的な副反応はまだ未知ですので、その副反応があった場合、自分で接種すると決めた大人ではないためやり場がない、という心情は必然です。

ワクチン接種をためらう理由に、こどもの心理的な負担は重要と考えています。子宮頸がんワクチンで多くの機能性身体障害が出てしまった理由は心理的負担と考えています。今回の新型コロナワクチンも、大人の不安がありながらこどもが接種することは同じ轍を踏みかねないと思います。また、本人が接種がとても嫌な場合の心理的負担から生じる副反応はワクチンの副反応以上でありまた未知であり、ワクチン接種のメリットを上回るものと判断します。

 ワクチン接種のメリットは別項で提示した通りMIS-C(川崎病様の病気)などの合併症を予防できるということです。川崎病という病気の怖さ、つらさを知っているのでこのメリットを重視してしまいます。川崎病(1歳に多い)、MIS-C511歳に多い)ともガンマグロブリン治療が最善、これは血液製剤です。治療では必要性が高いため使用しますが、個人的には血液製剤の使用の不安は若干あります。発生率は新型コロナ感染1/1万程度と推定されていますがこれをどう捉えるか、です。

このアンケートの結果から、ワクチンを接種しないからいじめられる、や、ワクチンを接種する同調圧力が働く、とはすぐにはならないでしょう。逆に、接種した方がいじめを受ける可能性も現状あります。接種する、しない、とも正解、と事前にしっかり伝えておくことが重要と思います。

 

いろいろ考察してきましたが最終的には親子で何か判断しなければなりません。人生の岐路と一緒です。そこをどう決断するか、何となくではなくきっちり方針を立てていく(待つ、のも方針です)重要場面と捉えてよいと思います。お子さんにも十分参加してもらって結論を出せると良いですね。

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 前回のアンケートとは異なり、接種するつもりが2割弱となりました。迷っている、が1/4、接種は見合わせる、が半数以上でした。これはオミクロン株が軽症であり、新型コロナがよりかぜに近くなってきたことと、接種が近づいてワクチンへの不安をより感じるようになったからと思います。